プラトニッククラウド

昨日の事を言うと、鬼が寂しげに微笑む。

7. ノストラダムスとフラカン

周りが続々と成人し始めた。'99生まれなので当然といえば当然だ。自分が生まれた頃の世間はノストラダムスに失望していたのだと思うと、少しずつ世界はマシになって来ている気がする。本当に少しずつではあるけど。
月日は百代の過客とはよく言ったもので、去りゆく10代を惜しむ間もなさそうな気がしている。友人達は未成年の頃なんてなかったかのように飲酒をはじめる。もっとも、それは真面目な友人の話で、不真面目な友人は未成年の頃から当然のように飲酒しているが。まあそれはそれだ。 
でも結局は、飲酒出来るからとか、喫煙できるからとか、そういうことではなく、10代でなくなるという事実こそが重要に思える。20に区切りを見るのは、人間の手指が10本だったことの矮小たる帰結の一つだ。 

10代はいつか終わる 
生きていればすぐ終わる 

 『弱虫ペダル』という漫画の、真波くんというキャラクターは、 普段の生活は味気なく、ロードバイクで山を登っているときの苦痛に生きる喜びを感じるのだそうだ。私のような凡人は、普通に生活しているだけで結構苦しい。ときどき窒息しそうになるし、足を動かす気力が空になることもある。でも何とか毎日ペダルを漕いで、もうすぐ10代が終わる。たしかに、すぐだったな。