プラトニッククラウド

昨日の事を言うと、鬼が寂しげに微笑む。

5. 筆と器

儀礼的な文章を書くのが苦手だ。このブログは日記のような感じにするつもりだったのに、気付けば苦手なことばかり書いている。好きなことばかりして毎日過ごしているので、苦手なことが浮いているのかもしれない。儀礼的でない文章を書くのは得意とは言わないが、別段苦手意識はない。事実、誰に見せるでもないこんな駄文を書くこともやぶさかでない。ただ、儀礼的な文章(依頼や感謝状や謝罪)を書こうとすると、はたと筆が止まる。あまり気分で動く人間ではないが、そういうところには気分が出てしまう。

筆不精はなにかと厄介だ。日々、書かなければならないことが蓄積して、それは同時にストレスになって体に降りかかる。その間は空っぽの器だ。スマホのメモ帳の、たくさんの「書きかけ」に苛まれながら、自堕落な眠りに落ちる。